熊野古道を歩く:中辺路の歩き方、熊野三山、宿の予約と山道の安全
TUREFF• •0
熊野古道は、紀伊半島の熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)へと続く参詣道です。平安時代から皇族や貴族、のちには庶民も「蟻の熊野詣」と呼ばれるほど多く訪れました。2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録され、今では海外からの巡礼者も増えています。
主なルート
中辺路(なかへち):田辺から熊野本宮大社へ向かう、最も人気のあるルート。滝尻王子から本宮まで、多くの人が2〜3日かけて歩きます。
小辺路:高野山と熊野本宮を結ぶ、山深く険しいルート。
大辺路:海沿いを進むルート。
伊勢路:伊勢神宮から熊野へ向かうルート。
初めてなら、中辺路の一部を日帰りで歩いたり、発心門王子から本宮大社までの短い区間を歩いたりするのがおすすめです。
熊野三山と見どころ
熊野本宮大社と、かつての社地である大斎原には日本一ともいわれる大鳥居があります。
熊野速玉大社は新宮市にあり、朱塗りの社殿が美しい神社です。
熊野那智大社と青岸渡寺、そして落差133メートルの那智の滝。大門坂の石畳と杉並木も見どころです。
道沿いには「王子」と呼ばれる小さな社が点在しています。
宿と荷物
道沿いの集落の民宿や旅館は部屋数が少なく、人気の時期はすぐに埋まります。早めに予約しましょう。
地域の観光協会などが、宿と荷物の配送をまとめて手配するサービスを行っていることがあります。重い荷物を持たずに歩けると、ぐっと楽になります。
食事つきの宿が多いですが、昼食をとれる店は少ないので、お弁当を用意しておきましょう。
山道の安全
熊野古道は「古道」ですが、実際には本格的な山道です。急な坂、石段、木の根が続きます。登山靴やトレッキングシューズを履きましょう。
雨の多い地域で、苔むした石段はよく滑ります。雨具は必須です。
日没が早い季節や山中では、暗くなる前に宿に着くよう計画を立てましょう。
携帯電話の電波が届かない区間もあります。地図を持ち、家族や宿に予定を伝えておきます。
クマやマムシ、ハチに注意。クマ鈴を鳴らし、草むらに手を入れないようにしましょう。
台風や大雨の後は、通行止めになっている区間もあります。出発前に最新の通行情報を確認してください。
参拝のマナー
神社では鳥居の前で一礼し、手水で手と口を清めてから参拝します。
巡礼の道であり、地域の人の生活の道でもあります。私有地に入らない、ごみを持ち帰る、静かに歩くといった基本を守りましょう。
季節
春と秋は気候がよく、歩きやすい季節です。夏は暑く湿度が高く、梅雨や台風の時期は雨が多くなります。冬は比較的雪が少ない区間もありますが、山中は冷え込みます。
歩いた証に
熊野古道とスペインのサンティアゴ巡礼路を両方歩いた人が登録できる「共通巡礼」の制度もあります。スタンプを集めながら歩くのも楽しみのひとつです。